体験談

シンガポールのデジタル化 コロナ編

シンガポールのデジタル化 コロナ編
2020年に歴史的事件はなんといってもコロナ(COVID19)。シンガポールでは世界的にみてもかなり厳しい感染予防策を講じています。今回はデジタルを使った対策をいくつかご紹介したいと思います。

目次

情報共有

保健省(シンガポールの厚労省)のサイトで携帯番号を登録すると、毎日その日の陽性者数、内訳(入国者/市中感染)、入院者数、退院者数、死者数、何か重要発表がある場合はそのニュースがワッツアップを通じて送られてきます。

布マスク無料配布

給付金はシンガポール人、永住者のみに支給されますが、唯一外国人含め全住人に配布されるのが布マスクです。

約2か月に1度配布され、サイトで郵便番号を入力すると最寄りのピックアップできる自動販売機が在庫数とともに表示されます。

配布数は1人1個限定なので、自動販売機にIDに記載されている固有バーコードよませ、布マスクをピックアップします。

Safe Entry

全ての建物、店舗に入る時は、店舗ごとのQRを携帯で読み取り、ID番号、電話番号を登録してチェックイン、もしくはIDに記載されているバーコードを店舗設置のリーダーで読み取るチェックインのどちらかを必ずしなければなりません。

チェック係もいます。

建物を離れる時は同様にチェックアウトをします。

記録は2週間保存され、もしコロナ感染者が出た場合はその時間、その場所にいた人は濃厚接触者とみなされ、PCR検査を受けるよう連絡がきます。

Trace Together

日本でいうココアと同じアプリです。

自動で接触者を記憶して2週間記録が保存され、感染者と接触していた場合は連絡が来ます。

政府はアプリの構造を開示し、個人の居場所を行動記録をする構造にはなっていないことを説明しています。(知識のある人が見るとわかるらしいです。)

このアプリのダウンロードは基本必須ですが、デジタルが苦手な高齢者や携帯にアプリを入れたくない人には、個人ごとに紐づけられているトークンが無料配布され、それを持ち歩く事で代用も可能です。

出張で短期入国した人もこのアプリのダウンロードは義務です。

ここまで厳しく管理すること自体の賛否の声や、これはシンガポールという管理都市国家であるから機能してるという声はあります。

ただ、きちんと管理できるデジタルの活用という点に関しては、見習うべきところは多いように感じます。

この記事を書いた人

春美

春美(30代・女性)

3年間東京の外資系ホテルに勤務。
2020年3月からシンガポールに移住しホテル関係の仕事を行っています。

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