イギリスのどんより天気が続いても毎日快適に暮らす方法

イギリスでは、特に冬の間は雨かどんより曇り空、日が昇るのが遅く、沈むのが早いため、日照時間が短い日も珍しくありません。今年は春になってもなかなか暖かくならず、鬱々とした日が続いています。慣れない土地での暮らしで、天気まで悪いと出かけるのがさらにめんどくさくなってしまいます。海外生活ではいろいろと考えることがあり、天気のことまで気にしてはいられません。しかし、天気は毎日の暮らしのなかで、思っている以上に気持ちや体調を左右する大きな要因です。私自身、気づかないうちに大きなストレスとなっていました。落ち込んでいたり、体調が優れないと、何もする気が起きません。慣れない土地での暮らしをできるだけ快適にするために、今回は私が実践している天気との向き合い方とその対策について紹介します。
イギリスの天気
冬の訪れとともに、イギリスの天候は日照時間の短さと多雨な日々に変わります。夏の間は夜9時を過ぎても明るいのに、冬になると4時頃から暗くなり始めます。夏と冬のギャップが大きいので、9月ごろになると、ぐんぐんと日が短くなっていきます。冬のイギリスは天気が悪いことが多いので、1日の平均の日照時間は約1〜3時間程度です。北部やスコットランドではさらに短くなることもあります。
年や地域によっても異なりますが、冬のイギリスの平均気温は、南部では5度から10度程度で、北部やスコットランドでは0度から5度程度です。そして雨や曇りの日が多いです。特に西部と北部ではより多くの雨が降り、東部や南部ではやや少ない傾向があります。朝から晩まで2℃くらいの一定の気温が続くということも多いです。
精神面への影響

このような気候条件は、ビタミンD不足のリスクを高め、健康上の問題を引き起こす可能性があります。そしてそれだけではなく、精神への影響も及ぼす可能性があるのです。日照時間の短さが精神に与える影響について、季節性情動障害(Seasonal Affective Disorder, SAD)という状態が関連しているそうです。
SADの症状は、一般的なうつ病と似ています。私が経験したのは、気分の低下や憂うつ感や疲労感、エネルギーの不足、食欲の変化などです。冬になると気分が沈みがちで、憂鬱な気分や絶望感が現れ、家に引きこもりがちになり、さらに孤立感を感じるという悪循環に陥りました。
冬の季節に疲れやダルさが増し、日常の活動に対するエネルギーが不足し、何もする気が起きません。また、食欲が増加し、特に炭水化物や甘いものに対する欲求が高まり、夜中に暴食してしまうこともありました。外に出るのがめんどくさくなり、人との交流や社会的なつながりが減ってしまいました。
慣れ親しんだ土地での暮らしなら、友達と会ったり、お気に入りの場所に出かけてみたりしてもいいですが、慣れない海外での暮らしとなると、それすらも難しいことがあります。そもそも友達が少ない、行動範囲が限られている、知らない場所を開拓する元気がない、などのことがあるからです。
家で楽しめる趣味の提案
気分が落ち込みがちなときは天気のせいにして、無理はしないほうがいいと思います。それでも気分が上がらないとき、または、天気の悪い日でも家時間をもっと充実させたいと思ったときには、家で楽しめる趣味を見つけてみるといいでしょう。私が実践している、家で気軽にできる対策を紹介します。
心地よい照明やキャンドル

家の中の照明を調整して、明るくて温かみのある環境を作ります。特に日が沈んでくる夕方の時間にキャンドルを使うことで、冬になるにつれて短くなっていく日の沈みも楽しむことができます。
料理やお菓子作り
家での調理やお菓子作りは、クリエイティビティを発揮できる楽しい趣味です。日本食が恋しくなる海外暮らしですが、こちらで手に入るものを使って日本食作りを楽しむこともできます。冬の日本の行事に合わせて特別な料理を作ってみるのもいいでしょう。私は今年のひなまつりに、スモークサーモンやアボカドを使って、洋風ちらし寿司を作ってみました。
インドアエクササイズ
家の中でできるエクササイズは、運動不足を解消するのに役立ちます。外でのエクササイズは天気を理由にさぼりがちです。私は日本にいる友達とオンラインでつなげて動画を見ながら、一緒にエクササイズを楽しんでいます。話しながら運動ができて、孤独感も和らぐので一石二鳥です。
まとめ
イギリスの天候は冬の日照時間の短さや多雨のため、落ち込むこともありますが、少し工夫することで健康的で充実した生活を送ることができます。そのためには、家で楽しめる趣味を見つけることがとても大切です。趣味は、心をリラックスさせたり、新たなスキルを身につけたり、クリエイティビティを刺激したりすることで、家の中でも楽しく過ごす手助けとなります。
天気の悪い日でも、家時間を積極的に楽しみながら、心身の健康をサポートしていきましょう。