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生の声を調査!日本よりオーストラリアの方が稼げる?

生の声を調査!日本よりオーストラリアの方が稼げる?

オーストラリアは空前の出稼ぎブーム!?賃金の安い日本を脱出して、時給の高いオーストラリアに出稼ぎに行く日本の若者の姿がたびたびマスコミで報道されています。

そこで今回は、「稼げると噂の仕事は?」「どれほど稼げるの?」「物価高で生活はどうなの?」などという声に応えるべく、生の声をもとにオーストラリアの出稼ぎの実態について解説します。

この情報は2023年5月時点の最新情報です。

目次

オーストラリアで稼げると噂の職業は?

オーストラリアで稼げると噂の仕事をランキング形式でまとめました。実際にどれほど稼げるのか、給料の目安もお伝えしますので、参考にしてくださいね。なお、1AUD=91.2円換算で計算しています。

第1位 マイニング

鉱山で採掘などをする肉体労働です。マイニングは、オーストラリアで最も稼げると言われています。月収約7,000~12,000ドルほど稼げるようです。オーストラリアは、銅・鉄鉱石・金・石炭などの鉱山資源が豊富で、パース北部のカラサという町は特に有名です。

FIFO(=Fly In Fly Out)と呼ばれ、飛行機で行って飛行機で帰ってくる仕事です。留学生やワーホリでも稼げますが、英語とコミュニケーション能力は必須条件です。大変な肉体労働ですが、交通費も宿泊や食事代も全て会社側が負担してくれるので、お金が貯まります。

第2位 鉱山キャンプでのユーティリティ

キャンプと呼ばれる鉱山村のユーティリティの仕事です。キッチンハンド、ハウスキーピング、マインサイトクリーナー、インダストリアルクリーナーなど、ワーホリ女性でも稼げる仕事内容です。

鉱山キャンプまでは、DIDO(=Drive In Drive Out)と呼ばれ、自分で運転することもあるため、運転免許があると採用されやすいでしょう。場所にもよりますが、1週間で20万円ほど稼げます。食事と宿泊アコモデーションは格安で提供されるので、お金が貯まります。

第3位 コンストラクション

英語があまりできなくても、ワーホリなどのビザがあれば誰でも働ける建築関係の仕事です。月に約3,800~5,000ドル(約35~45万円)ほど稼げます。建設現場の力仕事なので、男性に向いています。もちろん体力に自信のある人は女性でも働けます。スキルがあればさらに稼げます。

第4位 ファクトリー

英語があまりできなくても就ける工場の仕事です。目安として月に約3,800~5,000ドル(約35~45万円)稼げます。

仕事内容はいろいろですが、「食肉加工業」を例にあげると、男性向けの食肉スライサーで週1,400~1,500ドル、女性向けのパッキングで週1,000ドルほど稼げます。

精肉加工の他にも、タスマニアのサーモン、マンギンダイのコットンなどが有名。どの工場も都心から少し離れた場所に多く、住み込み案件なので貯金しやすいのもメリットです。

第5位 ファーム

フルーツの収穫、畑仕事、家畜の世話など、農場の手伝いがメインの仕事です。時期や場所にもよりますが、時給24~30ドル位で、月に約3,500~6,400ドル(約32~58万円)稼げます。また、2年目のワーホリを狙う人は年間88時間のファームの仕事を請け負う必要があります。

第6位 バーテンダー・カジノ従業員

オーストラリアでは、都市部を中心に郊外までバーやパブが多いので、仕事はすぐ見つかります。都市部で時給35~40ドル位、郊外でも25~35ドル位稼げます。

チップが入る仕事なので、フランクな英会話と接客が得意な人は高収入が狙えます。ただし、酔客でも上手くあしらえる器量が求められます。また、お酒を扱う仕事なのでRSAという資格、カジノはRCGという資格が必要になります。

第7位 マッサージ・ネイリスト

女性に人気のマッサージ師やネイリストの仕事です。完全歩合制なので、収入は人によりますが、技能やスキルを持っている人が優遇されます。また、英会話力や接客能力があり、スキルが有能であるほどより多くのチップがもらえます。

日本とオーストラリアの収入の違いと物価の違い

日本とオーストラリアの収入の違いと物価の違い

この章では、日本とオーストラリアの収入と物価の違いを比較していきます。また、最低賃金、平均収入、給与格差などをもとに住みやすさを考察します。

日本とオーストラリアの給与格差

OECD(経済協力開発機構)の調査によると、日本の最低賃金は930円で、世界加盟国32か国中14位となっています。一方、オーストラリアの最低賃金は21.38AUD(約1,949円)なので、日本と比較してかなり高いことがわかります。

平均収入を見てみると、日本の平均年収は470万円。これはG7の中で最下位にあたります。

一方、オーストラリアの統計局(ABS)によると、オーストラリアの平均賃金は、週給1,807AUD(約16万4,000円)で、月給は約65万円以上と報じられています。

さらに、Average Salary Surveyによる2023年平均給与調査によると、オーストラリアの平均年収は13万1,910AUD(約1,203万192円)。最も一般的な年収は78,380AUD(714万8,256円)ということです。

オーストラリアの出稼ぎが人気の理由

そもそもオーストラリアは最低賃金が高いのですが、今年の7月には5.2%賃上げされて、21.38AUD(約2,010円)となっています。

また、移民国家であるため、日本人でも働きやすい環境が整っています。残業や休日・祝日に働くと時給が2倍になるのも人気のポイントです。

収入の高さもさることながら、さらに追い風となっているのが日本の円安。昨年(2022年)から円安ドル高の進行が進み、今後もしばらくは続くことが見込まれています。

日本とオーストラリアの物価を比較!

JETRO(日本貿易振興機構)によると、日本のインフレ率0.98%に対して、オーストラリアは3.94%とかなり物価が高いことが報告されています。

現地の生の声をヒヤリングしたところ、「オーストラリアはいくら日本の2倍の給料が稼げても、物価も2倍以上高いので生活は大変」という感想が多くみられました。

「あまりの物価高に慣れるまでは驚いた。それでも買い物に行くたび値上がりにびっくりする」「日本の方が外食代や食費を安く抑えられた」という声も聞かれました。

物価だけでなく、家賃やガソリン代も高騰し、住みづらさを感じている人も大勢いるようです。オーストラリアの給料が高いのにはそんな背景があるのかもしれません。

実体験!オーストラリアで稼ぐための高い壁!

実体験!オーストラリアで稼ぐための高い壁!

オーストラリアで働くのは楽しいことばかりではありません。自力で越えなくてはならないハードルも出てきます。この章では、稼ぐための高い壁を3つ紹介します。

稼ぐための高い壁その1「英語力」

オーストラリアでの仕事は、求人サイトなどを通じて全て「英語」で探します。エージェントに登録するにしても、レジュメを書くにしても、英語力が必要です。面接に行って給料を交渉するのも英語なので、基本的な英会話能力がないと仕事に就けません。

稼ぐための高い壁その2「資格」

オーストラリアで働くためには、TFN(タックス・ファイル・ナンバー)という資格が必要です。入国したらすぐ自分でオンライン申請して取得してください。

働くために資格が必要な場所もあります。RSAはバーテンダーなどお酒を提供する場所で働くのはもちろん、レストランやカフェなど飲食店でのウエイトレス・キッチンハンドでも取得が義務付けられています。

RCGは、カジノのディーラーなどギャンブルを提供する場所で働くのに必要です。いずれも自分で資格試験を受けて取得しなければいけません。

稼ぐための高い壁その3「確定申告」

オーストラリアでは、1年働いて総額3万7,000ドル以上稼ぐと確定申告(タックスリターン)をしなければなりません。所得税は15%ですが、累進課税なので税金が戻ってくることばかりではなく、追加徴収されることもあります。

資格やスキルがあるとさらに有利に稼げる

出稼ぎの多くは「カジュアル」と呼ばれる短期的な雇われ方をします。ただし、高い英語力や職歴がある人は、ワーホリでも本採用されるケースがあります。

就活して正社員になるには、カバーレター付レジュメを直接、「seek」や「Linkedin」など求人サイトで調べた会社の採用ページに送った方が効果的でしょう。インタビューは、人事面接と上司面接の2回あり、希望給与等の交渉も全て英語で行われます。

稼げる仕事に就きたいなら自分でハードルを越えていこう!

今回は、オーストラリアで稼ぎやすい職業や実際にいくら稼げるのか、生の声をベースに考察してきました。

海外で稼ぐという確固たる目的を持っている人には、円安の今、オーストラリアの出稼ぎはかなりオススメです。あとは、移住に要したビザ代や渡航費用を挽回するつもりで、体当たりしてみてください。

オーストラリアの大らかで自由な職場環境はとても魅力的。将来、しっかりした夢や目標がある人は「出稼ぎ」以上の「経験」という蓄えを習得することができるでしょう。

出典:OECD 経済協力開発機構
https://www.oecd.org

オーストラリア統計局
https://www.abs.gov.au/

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