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海外で働くにはどの職種?10の職種とオススメの就職方法

海外で働くにはどの職種?10の職種とオススメの就職方法

グローバル化が進み、日本でも海外就職を目指す方が増えてきています。転職活動中の方でも今の職種で海外就職できるのか?興味がありますよね。ここでは、どのような職種が海外就職しやすいのか?10の職種を英語の習得度別にまとめています。

目次

海外で働きやすい職種(英語必須職)

海外で働きやすい職業

海外で働く上で、英語は必須ともいえます。さまざまな人と意見交換しつつ業務を進める職種は、日常会話を問題なく理解できるレベルが求められるでしょう。

海外で働きやすい職種(英語必須職)

  • ITエンジニア
  • 駐在員
  • 通訳
  • 工場管理・生産管理
  • 金融関係
  • 日系企業で営業職

これら6つの職種で、英語は必須といえます。なぜこの職種が海外で働きやすいといえるのか?1つ1つ職種を詳しく見ていきましょう!

1)ITエンジニア

海外で働くなら「ITエンジニア」は外せません。なぜなら、今後もIT業界は成長する予測が出ており、人手不足が見込まれるからです。日本だけでも、2030年には45万人のIT技術者が足りなくなるとされています。

では、海外のITエンジニアはどの程度増えているのでしょうか?具体的な数字で伸び率を見てみましょう。

順位 国・地域 IT技術者数増加率
1 ルクセンブルク 16.67%
1 ラトビア 16.67%
ベルギー 15.69%
エストニア 15.00%
キプロス 14.29%
スロベニア 13.04%
スウェーデン 12.14%
エクアドル 11.11%
8 マケドニア 11.11%
10 アイルランド 10.53%
27 日本 4.81%

参照元:
ヒューマンリソシア 92カ国をデータで見るITエンジニアレポート図表⑦IT技術者伸び率トップ10の国名を変更

2030年に45万人足りないと予測している日本では一桁の伸び率となっており、IT技術者の伸び率は世界で28位です。専門性が高く、高い技術力を持ったITエンジニアは、海外就職しやすい職種といえます。

ITエンジニアは海外クライアントと共に仕事をする機会も多く、英語が話せるのであれば海外では働きやすいでしょう!

2)駐在員

海外就職で、駐在員は飛躍的にスキルが上がる職種です。駐在員の多くは、日系企業からの出向などによって海外で働いています。海外駐在員を配置している業種は下記の通りです。

  • 商社
  • 大手メーカー
  • 金融業

これらの業種では、駐在員を海外に配置しています。駐在員は、英語などを使って現地の人とコミュニケーションを取る必要があります。当然ながら、継続して英語をはじめとする「語学の学習」も必要ですし、マネジメントスキルも必要です。試行錯誤しながら各日に成長するでしょう。

駐在員になることで、海外で必要なスキルも身に着けられます。その結果、さらにレベルの高い職場で働ける可能性も出てきます。

日本の転職でも困らないほどのスキル習得が期待できるのも、駐在員の魅力ですね。

3)通訳

グローバル化が進む現代では「通訳」は非常におすすめの職種です。通訳の需要が高まっているシーンは以下の通りです。

  • 企業の知的財産や商標
  • 特許申請

これらの場面(法務関係)で活躍できる通訳は、日本のみならず海外でも需要が高いことから、海外で働きやすい職種といえます。通訳の世界では実績が重要で、簡単な通訳からスタートすることが多く、独立まではある程度時間がかかります。

すで英語が通訳ができる方は、「法務関係」を学ぶとよいでしょう。海外での需要が高く、現地で働きやすくなります。

4)工場管理・生産管理

多くの日系企業が海外に工場を複数持っていたり、新規に立ち上げたりすることから「工場管理・生産管理」ができる方は海外で働きやすいでしょう。

仕事の内容は主に3つあります。

  1. 工場のマネジメント業務
  2. 親会社との各種調整業務
  3. 現地スタッフの教育

仕事内容として3つしか挙げていませんが、内容は全て難しいものばかりです。マネジメントでは材料の調達から、原価計算などさまざまな業務をこなす必要があります。また、現地スタッフと英語を使いコミュニケーションを取る必要もあります。

生産管理はこなせる人材がそもそも少ないです。その中で、英語も話せる人材は、海外では引く手数多の存在となるでしょう。

5)金融関係

大手証券会社や金融機関は海外の支店を持っています。そうした大手日系金融企業で勤務し、英語を話せるのであれば海外で働くことは難しくないでしょう。なぜなら、金融業界は日頃からグローバルな視点を持って働いているからです。

日本の支店にいても、海外の支店にいてもお金を取り扱っていることに変わりはなく、普段から海外情勢を考慮する力が養われています。

海外の支店では、現地の方を雇用しているケースが多く、日常会話は基本的に英語となるでしょう。金融関係の職種についている方は、海外で働ける地盤は十分にあるため、あとは英語力を身に着けていきましょう。

6)日系企業で営業職

日系企業で営業として働いている方であれば、海外で働くことは意外と簡単です。なぜなら、日系企業は日本から出向している方も多く、現地でも比較的コミュニケーションが取りやすいからです。とはいえ、お客様は海外の方を相手にすることが多いため、やはり英語は必須だといえます。

日系企業で働くことで得られるメリット

  • 経験を積むことでさらなる大企業へ転職ができる
  • 人脈が広がる

日系企業の営業として成果を出し続ければ、転職することは容易でしょう。海外では即戦力を必要としているため、自分の今までの実績を提示しやすい営業職は、海外で働きやすいといえます。

海外で働きやすい職種(簡単な英語必須)

海外で働きやすい職業

日本人が多く在籍する職場であれば、簡単な英語を話せる程度でも海外の生活は楽になります。日本人が多く住む国や地域であれば、さらにその傾向は強くなるでしょう。

海外で働きやすい職種(簡単な英語必須)

  • 日本料理・寿司店
  • 日本語教師
  • 美容師・理容師
  • 保育士・幼稚園教論

これら4つの職種は、簡単な英語力でも十分に海外で働くことができるでしょう。なぜこれらの職種が海外で働きやすいといえるのか?1つ1つ解説していきます。

1)日本料理屋・寿司屋

「日本料理・寿司屋」も海外就職しやすい職種といえます。実際に、多くの求人がでています。なかでも米国では、日本食レストランの軒数は以下のように推移しています。

  日本食レストラン軒数 増加倍率(2005年基準)
2005年 9.182軒 -
2010年 14,129軒 1.53倍
2018年 18,600軒 2.02倍

※参照元:
日本貿易振興機構「平成30年度米国における日本食レストラン動向調査」より作成

2005年と比較しても、日本食レストランは2倍近く店舗数を増やしています。海外では日本食のニーズは年々大きくなっており、日本人の雇用も拡大しています。同僚に日本人がいることも珍しくなく、英語が話せなくても働けるでしょう。

2)日本語教師

海外で働きやすい職種として「日本語教師」も挙げられます。2018年では、中国やインドネシアといったアジア諸国で日本語教育を受ける人数が増加しています。なぜかというと、日本で働くために日本語を学ぶ方が多いからです。

2018年に日本語を学習した方の合計者数は以下の通りです。

  • 中国:1,004,625人
  • インドネシア:709,479人
  • 台湾:170,159人
  • 米国:166,905人

アジア圏では日本で働く方が多く、日本語の勉強をしていることがわかります。日本語のニーズも高いことから、日本語教師は海外で働きやすいといえます。アジア圏だけでなく、北米などでもニーズがありますので、英語や現地の言語は多少話せた方がよいでしょう。

※参考:2018年度 海外日本語教育機関調査

3)美容師・理容師

美容師や理容師は日系企業が多く進出している地域では、日本人から働きに来ている人や日本人の留学生などを相手に仕事ができます。日本人が海外の美容室でカットをすると、微妙なニュアンスが伝わらなかったり、そもそも英語が話せないといった問題が出てきてしまうのです。

こうした問題を解消するために、日本人美容師が多く在籍する美容院は、現地に住んでいる日本人に人気が高く、需要があります。とはいえ、日本人だけがお客さんとして来店するわけではないことから、英語圏であれば多少英語を話せる必要があるでしょう。

日本人向けの美容室は、海外でも働きやすいのです。

4)保育士・幼稚園教論

保育士や幼稚園教論も海外では一定数の需要があり、海外就職しやすいといえます。必要としている方の多くは、海外駐在員の家族です。なぜなら、駐在員は将来的には日本に戻る可能性が高く、日本の教育を受けさせたいとの理由から、日本人保育士がいる保育園などが人気だからです。

こうした駐在員向けの保育園では、日本語を使うことが多いため、海外で働く場合でも英語の重要性は高くはありません。しかし、日常生活をする上で、英語を話せた方が良いケースが多いことから、簡単な英語は必須としています。

海外で働くためにやっておきたい3つのこと

海外で働くためにやっておきたい3つのこと

海外で働くために事前にやっておきたいことが複数あります。今回はそのなかから「3つ」に絞って紹介します。

  1. 現地の文化を理解しておくこと
  2. 海外就職する理由を明確にしておくこと
  3. 常にスキルを磨き続けること

上記3つはしっかりと理解しておきたいところです。

日本人が海外で働くための方法について解説した記事「日本人が海外で働くメリットは?就職しやすい「職種と資格」も解説」もあわせて読んでみてください。日本人の海外就職に関する情報を網羅的に理解できるでしょう!

では、事前にやっておきたい3つのことを1つ1つ見ていきましょう!

1.文化の違いを理解しておくこと

海外で働くためにやっておきたいことの1つめは、現地の文化を理解しておくことです。

海外で働くということは、さまざまな宗教や考え方の人と接する機会が増えてきます。異文化を理解しておくことは必須ともいえます。

日本と海外における文化の違いといえば、下記の例があげられるでしょう。

日本:ハイコンテクスト(空気を読んだ言い回し)
海外:ローコンテクスト(直接的な言い回し)

日本人は、コミュニケーションのなかで「空気を読む」といったことをします。一方の海外では、言いたいことははっきりと伝えることが一般的で、空気を読むといったことはないでしょう。

文化の違いを理解しておくことで、コミュニケーションがスムーズになります。日本人が一般的と思っていることでも、海外の人から見ると日本が変とだと思われるかもしれません。

海外で働くためには、文化の違いを理解しておくことが大切です。

2.海外就職する理由を明確にしておくこと

海外で働くためにやっておきたいことの2つめは、海外就職する理由を明確にしておくことです。

海外では、面接の際に漠然とした理由で志望動機を話したところで、合格する可能性は極めて低くなるでしょう。なぜなら、志望動機や働く理由を明確にしなければ、海外では採用するメリットがないと判断されるからです。

海外は成果主義が当たり前の国が多く、全ての意思決定には明確な根拠があります。こうした明確な意思決定に慣れていくためにも、「海外就職する前に働く理由を明確にしておく」ことは非常に重要であるといえるでしょう。

3.常にスキルを磨き続けること

海外で働くためにやっておきたいことの3つめは、常にスキルを磨き続けることです。

海外と日本のスキルアップに関する意識の違いは下図で確認できます。
東アジアでスキルアップの学習を特にしていないと回答した人のデータ

対象国 学習を特にしていない
日本 46.3%
中国 6.3%
韓国 12.3%
台湾 13.0%
香港 18.3%

※参照:パーソル研究所パーソル総合研究所、日本の「はたらく意識」の特徴を国際比較調査で明らかに国際競争力低下の懸念。日本で働く人の46.3%が社外で自己研鑽せず

日本だけ突出してスキルアップをしない方が多いのです。海外では成果主義が当たり前で、結果を出すために自分の知識・技術力を継続的に上げていこうとします。

また、海外ではスキルアップをすることで、転職し、どんどんキャリアアップしていきます。自分の能力を高めることで得られるリターンが大きくなることを肌感覚で理解しているのです。

海外就職できたことで満足してはいけません。価値のある人間になるために、継続的なスキルアップは必須です。

海外に拠点があり働きやすい日系企業5社

海外に拠点があり働きやすい日系企業5社

海外で就職するのであれば、日系企業に就職した後、海外派遣をしてもらうのが一番難易度が低いといえます。

海外拠点を多く持っていることから、海外で働きやすい日系企業を5つあげてみました。

  1. トヨタ自動車株式会社
  2. ソニー株式会社
  3. 株式会社デンソー
  4. 日本貿易振興機構(JETRO)
  5. 三菱商事株式会社

これら5つの会社の特徴について詳しく解説しています。

そのほか、海外就職の方法が知りたいのであれば「海外就職では「即戦力」がキー!失敗しないための5つの方法」を読んでみてください。海外就職で失敗しないための方法について詳しく解説しています。

では1つ1つの会社について見ていきましょう!

1.トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車株式会社は日本のなかでも、トップクラスの企業です。自動車販売も順調で、「改善のトヨタ」としても知っている方は多いでしょう。

2021年3月期決算は以下の通りです。

  • 売上高 約27兆2,000億
  • 純利益 約2兆2,000億

海外勤務者数でも1位を記録しています。海外30カ国、約80事業で約2,450人の海外勤務者がいます。車好きで、海外で働いてみたい方は、実力も世界規模のトヨタ自動車株式会社で働いてみてはどうでしょうか?

※参考:トヨタ 2021年3月期 決算説明会

2.ソニー株式会社

ソニー株式会社はPlayStationなどのゲーム事業だけでなく、カメラのセンサーなども生産している大手電気メーカーです。2021年3月期決算は以下のとおりです。

  • 売上高 約2兆7,000億
  • 純利益 約3,500億

海外勤務者の人数が多く、トヨタに次ぐ2位で約1,400人となっています。自身の技術力を海外でも証明したいといった志の高い方は、技術力を磨き、海外で働いてみましょう!

※参考:2021年3月期3Q決算レポート:ソニー(業績順調)、任天堂(今期会社予想業績は上方修正されたが、今後の業績変化率は鈍化する懸念がある)

3.株式会社デンソー

株式会社デンソーは、自動車部品の会社として知っている方も多いのではないでしょうか?さまざまな事業をおこなっており、産業機器分野、生活関連機器分野などの事業もおこなっています。
2021年3月期決算は以下の通りです。

  • 売上高 約5兆1,500億
  • 純利益 約1,900億

海外勤務者はソニーに次ぐ3位で、36カ国・地域で約1、300人となっています。研究開発にも力を入れており、これからのグローバル社会でさまざまなニーズに答えられる企業です。ソニー株式会社は研究職で海外で働きたい方におすすめの企業です。

※参考:デンソー 決算資料

4.日本貿易振興機構(JETRO)

日本貿易振興機構(JETRO)は聞いたことのない方も多いのではないでしょうか?独立行政法人で、主に日本の企業が海外に進出するための手助けをおこなっています。

新卒社員は数年間国内で働いた後、海外派遣されることが一般的で、海外55カ国に約700人の海外勤務者がいます。日本の企業と海外の企業の橋渡しをする役目を担っており、グローバルで活躍したい方に向いています。

※参考:JETRO公式サイト

5.三菱商事株式会社

三菱商事株式会社は、日本には7社しかない総合商社の1つです。総合商社が取り扱う製品や事業は多岐にわたり、食料品から宇宙開発事業など想像もつかない分野も取り扱っています。

2021年3月期決算は以下の通りです。

  • 売上高 約1,700億
  • 純利益 約780億

海外勤務者はデンソーに次ぐ4位で、海外9カ国112拠点に約1,200人となっています。事業内容は7種類あり、地球環境やエネルギー事業などをおこなっています。専門性に特化した内容を学んでいた方にとっては、海外勤務のチャンスがあるおすすめの企業です。

※参考:三菱商事公式サイト

まとめ:海外で働くなら日系企業に就職し海外派遣が現実的

今回は、海外就職でおすすめの10の職種に関して解説しました。

解説した内容は以下のとおりです。
● 海外で働きやすい職種(英語必須)
→ITエンジニア・駐在員・通訳・工場管理・生産管理・金融関係・日系企業で営業職
● 海外で働きやすい職種(簡単な英語必須)
→日本料理・寿司屋・日本語教師・美容師・理容師・保育士・幼稚園教論
● 海外で働くためにやっておきたい3つのこと
→現地の文化を理解・海外就職する理由を明確化・常にスキルを磨き続ける
● 海外拠点があり働きやすい日系企業5社
→海外拠点が複数あり、海外派遣している人数が多い企業を紹介

海外就職は難しくなっている現状があります。これは、新型コロナウイルスの影響による、世界の失業者数の増加が背景にあります。そのため、現状で直接海外就職するとなると、難易度は飛躍的に上がってしまうでしょう。

とはいえ、紹介した職種は技術力が必要だったり、資格が必要な職種だったりします。資格に関しては、「海外就職に役立つ資格・スキル7選「TOEIC 700点」は意味がない?」という記事で、持っておくと有利な資格・スキルを7つ紹介しています。

グローバル化が進む現代では、チャレンジすることが非常に重要です。ライバルよりも一歩上に行くため、海外就職でスキルアップを目指してみませんか?

この記事を書いた人

HAL

HAL(20代・男性)

製造業のエンジニアとしてシドニーで10年間勤務中。
副業として「海外就職情報」に関する記事を執筆。
自身のスキルアップのためIT系の資格を勉強中。

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