オーストラリアで移住を成功させる仕事とは?永住権取得の鍵は職業リスト!
オーストラリアの永住権はポイント制で審査が行われます。高ポイントを得るためには、オーストラリアが必要としている職種に就いていることが重要です。
職種によって、オーストラリアの永住権を申請するハードルの高さは大きく異なります。今からオーストラリアの永住権を目指すには、どんな職種が有利なのでしょうか。
そこで今回は、オーストラリアではどんな職種が求められているのか、オーストラリアの職業リストから人気の職種やおすすめの職種を紹介します。
目次
職業リストとは?リストごとの特徴を詳しく紹介
オーストラリアは不足している職種に従事する人々の移民を積極的に受け入れています。そのため、今どんな職種が求められているのか一覧になった3種類の職業リストがあります。
- MLTSSL(中長期戦略技能リスト)
- STSOL(短期技能職業リスト)
- ROL(地域職業リスト)
それぞれのリストの概要や、どんな職種があげられているのかを見てみましょう。
MLTSSL(中長期戦略技能リスト)
中長期戦略技能リストMLTSSLには、オーストラリアの永住権を申請するために重要な資格や職種が記載されています。
オーストラリアで最も需要のある職業リストで、MLTSSLに記載された職種であれば、州や地方または雇用主の推薦なしに永住権の申請が可能です。
医師、エンジニア、教育関連職種などが含まれています。
STSOL(短期技能職業リスト)
短期技能職業リストであるSTSOLには、一時的に需要の高い職業が記載されていて、期間限定の就労ビザはこのリストに基づき発給されます。
多種多様な職種があり、サービス業やホスピタリティ関連など取り組みやすい仕事も含まれます。
ROL(地域職業リスト)
地域職業リストであるROLには、オーストラリアの地域地方において需要の高い職種が記載されています。
オーストラリアの人口分散と地方経済促進のための措置で、大都市圏以外の地域、地方への移住を考えている人々にとって非常に有利な職業リストです。
農業や鉱山などでの仕事や、観光業の人手不足を補うための職種もあり、MLTSSLより職業の種類が多く難易度が低いものも多くなっています。
永住権取得を目指せる職業を職業リストから紹介
一般的に永住権を目指しやすい職業として、IT関連、医療関係、教育関係、エンジニアや士業などがあげられます。
人気の職業 | リスト |
Accountant 会計士 | MLTSSL |
Chef シェフ | MLTSSL |
Registered Nurse 正看護師 | MLTSSL |
Dental Hygienist 歯科衛生士 | ROL |
Veterinarian 獣医師 | MLTSSL |
Secondary School Teacher 中等教育教師 | MLTSSL |
Child Care Worker 保育者 | ROL |
Carpenter 大工 | MLTSSL |
Computer Network and Systems Engineer システムエンジニア | MLTSSL |
Electronics Engineer エレクトロニクスエンジニア | MLTSSL |
Translator 翻訳家 | ROL |
Hotel Service Manager ホテルサービスマネージャー | ROL |
自分の職業でビザの申請が可能かどうかは、オーストラリア政府のサイトで公開されているSkilled Occupation List(SOL)、職業リストで検索してください。
オーストラリアで仕事をしながら永住権を取得する3つの方法
実際にオーストラリアで仕事をしながら永住権を取得するには、以下のような方法があります。
- 技術独立移住ビザ (SUBCLASS189)を取得する
- 州ノミネーション技術移住ビザ(SUBCLASS190)を取得する
- スポンサー型ビジネスビザ(SUBCLASS482)を取得する
この3つの方法をそれぞれ確認していきましょう。
技術独立移住ビザ (SUBCLASS189)を取得する
技術独立移住ビザ (SUBCLASS189)は、最も一般的なオーストラリアの永住権として知られています。MLTSSLに掲載されている職種であれば、EOI(Expression of Interest)の提出が可能です。特別なスポンサーやノミネーションは必要ありません。
州ノミネーション技術移住ビザ(SUBCLASS190)を取得する
州ノミネーション技術移住ビザ(SUBCLASS190)は、申請にいずれかの州または準州のノミネーション(推薦)が必要です。そのため「州ビザ」とも呼ばれています。
州または準州からノミネーションを受けることでポイントが加算されるので、SUBCLASS189の申請にポイントが足りない場合に有効です。
スポンサー型ビジネスビザ(SUBCLASS482)を取得する
スポンサー型ビジネスビザ(SUBCLASS482)は、STSOLに記載された職種でも申請できる期間限定の就労ビザです。
2023年末には就労ビザから永住権への道が大きく開かれることになりました。STSOLに記載された職業でも、永住権を取得するチャンスが広がりそうです。
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オーストラリア永住権取得に関する職業リストの仕事に就く3つの方法
以下がオーストラリアで永住権を取得できる職業に就くための主な方法です。
- 現地の大学や専門学校や大学院を修了して特定の資格・学位を得る
- ワーキングホリデー中にスポンサーを獲得する
- 日本の職歴を活かしオーストラリアで自力で仕事を探す
順に詳細を見てみましょう。
現地の大学や専門学校や大学を修了して特定の資格・学位を得る
永住権を申請できる職業に就くための堅実な方法が、オーストラリアの学校で学び、資格や学位を得ることです。日本で習得した資格や学位が役立つ職種もありますが、オーストラリアで取得したものの方が高ポイントです。
学生ビザを利用して現地の学校で資格や学位を取るためには、学費も必要ですし、修了までに年単位での時間が必要ですが、永住権取得には大きなポイントとなります。
ワーキングホリデー中にスポンサーを獲得する
同一雇用主の元で働ける期間に制限があるため、ワーキングホリデーで将来性のある仕事に就くことは難しいと言われています。
とはいえワーキングホリデーはオーストラリアで実際に働ける、とても良い機会です。運良くスポンサーとなり得る相性の良い職場や上司と出会える可能性もあります。
現在、未経験でも働ける穴場の職業となっている大工や、人気のシェフを目指すためのクック(調理補助など)といった仕事に挑戦できることも、ワーキングホリデーの大きな魅力です。
日本の職歴を活かしオーストラリアで自力で仕事を探す
医師として日本で働いていた経験がある人は、テストや研修を受けた後、オーストラリアでも働けます。看護師でも、短大や専門学校ではなく4年制の大学で資格を取得した人は、条件を満たすとオーストラリアの正看護師の資格に書き換えが可能です。
他にも、オーストラリアには美容師の特別な資格がなく、技術や経験があれば働けます。
ダンサーや振付師、ミュージシャンといった芸術関係、サッカー選手やテニスコーチといったスポーツ関係の職種もMLTSSLに記載されています。これらは、まさに日本での職歴を活かして永住権を狙える仕事と言えるでしょう。
オーストラリアの永住権取得を目指せる職業リストに関する3つの注意
オーストラリアでは職業リストが永住権取得の鍵を握っています。非常に重要なリストですが、以下のような注意が必要です。
- 職業リストの内容は予告なしに変更される
- 永住権取得を目的に職業を選ぶと継続が難しくなる
- 職業だけでなく英語力も鍛える必要がある
どんな点が肝心なのか、職業リストと職業選びに関する注意をまとめています。
職業リストの内容は予告なしに変更される
オーストラリアの職業リストは、頻繁に変更されます。目指していた職業が突然削除されたという事例も少なくありません。
特にSTSOLは短いサイクルで、職業が追加されたり削除されたりします。MLTSSLやROLリストも定期的に確認しておきましょう。
永住権取得を目的に職業を選ぶと継続が難しくなる
自分の仕事が職業リストに載っていなければ、オーストラリアでは永住権を申請すらできません。永住権取得には職業の選択が非常に重要です。
ただし最低3年以上はその職業に従事しなければならないので、自分の興味や特性からかけ離れた職業を選ぶと継続が難しくなる恐れがあります。
永住権のためだけではなく永住権取得後の人生設計もふまえて、職業自体への親和性や、年収、資格の取りやすさなどを考慮して目指すべき職業を選んでください。
職業だけでなく英語力も鍛える必要がある
どんな職業を選んだとしても、オーストラリアへの移住に英語力は欠かせません。永住権を得るためのポイントテストでも、英語力が大きく問われます。
実際に、英語力が十分でなければ学業や仕事に支障をきたす恐れもあります。オーストラリアの永住権を目指すのであれば、まず英語力を鍛えておくことが大切です。
オーストラリア永住には職業選びが肝心
オーストラリアの永住権を取得するには、職業リストに記載された仕事をするための資格や職歴が不可欠です。
日本で取った資格や職歴がそのまま活かせる仕事もあります。
また学生ビザを取り、現地の学校でスキルや資格を得ると、永住権取得のために必要なポイントが高くなります。
いずれにしろ、職業リストに記載された職種を検討し、自分に適した職業を選ぶことが、オーストラリア永住の鍵です。
■出典
・オーストラリア職業リスト
https://immi.homeaffairs.gov.au/
・Ministers for the Department of Home Affairs(内務省担当閣僚)
https://minister.homeaffairs.gov.au/