オーストラリアで子育て費用を抑えることはできる?学校選びのポイント
オーストラリアで子育てをしていて「これからどれだけお金がかかるのだろう?」と心配になりませんか。なぜなら日本に比べると物価が驚くほど高いからです。
教育費も例外ではありません。どこの国でも子どもにかかる費用は気になります。
オーストラリアでも私立より公立の学校に行かせれば費用を抑えることができますが、学校以外でも習い事や学校に行く前の未就学児でもお金はかかります。
そこで費用と共に気になるのが国からどんな支援があるのかではないでしょうか。
現在オーストラリアで学校に子どもを通わせて感じることを簡単にまとめてみましたので、子育ての参考にしてみてください。
オーストラリアの物価と賃金
オーストラリアの物価はおよそ日本の2〜3倍ですが、労働収入も日本に比べると高いです。業種、職種によりますが、最低賃金も21ドルを超え(2023年5月現在)ました。物価も最低賃金も年々上がっています。
それでも低い収入の家庭に対しては政府から補助制度があります。収入によって金額は違いますが、子どもがいればその分の補助制度が使えます。家庭の考えや事情はそれぞれありますが、共働きで家事も分担することが多く、専業主夫も珍しくはありません。片親にも手厚いサポートがあり、仕事と子育てに加えて自分の勉強に時間とお金を使うことができるくらいの人もいます。
ステップアップのための転職も普通です。物価の上昇は止められませんが、賃金をあげる努力をする人も多いのでしょう。しかも、子どもを預けるための費用も国が多少サポートをしてくれるので、共働きでも子育てをする環境が日本に比べて作りやすい特徴がありますね。
保育園、幼稚園の通わせ方、補助制度の使い方
共働きであれば預ける時間も幼稚園に比べると長いので、保育園に通わせることが多いです。しかし、家庭の収入によって政府から保育支援(child care subsity)が出るため、共働きではなくても保育園に2歳ごろから預ける人もいます。
幼稚園は保育園に比べたら預けられる時間が短いので、共働きの家庭は選びづらいですね。それでも収入によって保育支援金や他の補助制度を使えることから、就学前に親から離れて集団生活に慣れさせるために、お金がかかっても通わせます。
通う頻度ですが、保育園や幼稚園に毎日預ける家庭は少ないです。なぜなら、国から支援が出るといっても義務ではないためお金がかかるからです。しかもその金額が日本よりかなり高いのです。そもそも日本の幼稚園は無料ですしね。
しかし、子どもを預けられなくても、親と一緒に集団生活やお友達を作る場としてPlaygroupがあります。形は様々ですが、ローカルなものは無料です。午前中の数時間、場所を解放していて、おもちゃや遊具で遊べたり、他の親子との交流もできます。保育園や幼稚園がない日にPlaygroupを利用している家庭も多いですね。Playgroupは赤ちゃんから就学前までの子どもなら誰でも参加でき、日本語のPlaygroupもあるので自分の住んでいる地域を中心に探してみるのもいいでしょう。
小学校から公立、私立の選択がある
小学校は1年生の前にプレップという学年が入り7年制、中学高校は一貫してハイスクールと呼び6年制です。
州によって異なるので参考のひとつにしてください。
基本的に学区内の公立小学校に入れます。どこの学校も制服があるのでそれは購入しなければなりませんが、公立の学校なら授業料は無料です。しかし、公立の学校でもその他の費用として文房具代、遠足、外部イベント、内部イベントと、細かな出費はあるので全く無料というわけにはいきません。それでも私立の学校に比べたら桁違いで費用は安くなります。
一方私立の学校ですが、都心部でも郊外でも、お金を払って通わせていますので、きちんとしているイメージがあります。私立に通わせる理由の一つは宗教との関係ですね。私立はキリスト教またはカトリックが多く、宗教を学ばせたい親が通わせることもあります。もう一つの理由として、学区内に良い公立学校がない場合です。日本と違って、学区外からの募集があり、承認されれば学区外でも通うことはできます。小学校は子どもだけで通うことができないので、送迎を考えると、例え良い公立の学校でも自宅から遠くなると毎日通うのは大変です。公立に通えば費用はかなり抑えられますが、遠くなれば交通費も余分にかかることになります。オーストラリアは場所によって治安も学校の評判も違いますが、親の考えもそれぞれ違います。その家庭の事情やお金との兼ね合いで小学校から選ぶことができるのです。
習い事の費用
学校以外の教育費用として習い事があります。オーストラリアでも子どもの習い事は人気です。習い事の種類によりますが、費用としては、1回20ドル前後が多いですね。さらに場所によっては同じ習い事でも値段は変わるので、一概に近い場所がいいとは言えませんが、安いからといってあまりにも自宅から離れていては送迎が必要なので、交通費が高くなります。ただし、日本語学校であったり、日本人が教えているとこを選ぶ場合は多少遠くなっても通わせていますね。
しかも、日本と違ってハイスクール(日本で中学校、高校にあたる)に上がっても部活動がありません。小さいうちからやっていたスポーツでも音楽でも続けていくにはお金もかかりますし、交通費も考えなくてはいけません。
習い事なので、習わなくても良いものだけに、子どもが何を選ぶかで費用も変わってきます。
まとめ
子どもに対して支援が出るものもありますが、子育てしている家庭に対して政府から保育支援が出ることで、どんな家庭も子育てがしやすくなっています。日本に比べたら家庭環境もさまざまで、枠にはめて家庭の形を定義することが難しいからかもしれません。そのため、自分たちがどれだけ、どんな支援を受けられるのかは自分で調べないとわからないですし、急に政府の制度が変わったりもするので、情報を見逃さないようにアンテナを張る必要がありますね。
学校選びも、学区内に通う基本はありますが、より自分の子どもだったら何が良いのか、家庭の状況と兼ね合わせて小学校から選ぶことができます。選択枠があるとどれを選んだら良いのか悩むこともありますが、何を優先にするかで決められますので、勇気を出して決断してくださいね。