オーストラリアで子育て!日本語を忘れさせない対策
日本語が話せなくなっていく我が子が心配になりませんか?
オーストラリアで子育てをしていれば、子どもの日本語対策は常にある悩みです。毎日日本語で会話をしていても、成長と共に日本語を話せなくなる子はいます。日本語を忘れさせないために土曜校(日本語学校は補習校も含めて土曜日に行われているためこう呼ばれている)に行かせたり、Webレッスンを受けさせたりと親以外から教わることを選ぶ人がたくさんいます。日本語を忘れないで欲しいけれど、親が教えるには限界があるからです。
日本語を続けさせるために、お金を払ってでも日本語を習いに行かせることが、一番簡単ではあります。
しかし日本語を外部で学んでも親子の会話は英語なんて家庭も...
どこまで自分の子どもに日本語を習得して欲しいのかにもよりますが、日本語を話し続けている我が子がやってきた対策をお伝えします。
環境
日本にいたら、英語を学ぶ時には英語に触れる環境が大事だと言われます。それと同じように、日本語の環境を作らなければなりません。
日本語に触れる環境があるのかどうかで、子どもの日本語を話す力は大きく変わります。保育園や幼稚園から英語の環境に入っている子がほとんどなので、家に帰ってきても意識をさせなければ会話は英語になってしまいます。そこで、諦めずに家では日本語を使うことです。家族で日本語を使う、日本語のテレビを見せる、日本語の本を読んであげるなど、まずは家の中から日本語の環境を作りましょう。
物心がついた時から家では日本語を使っていれば、学校に上がっても、日本語を使い続けることができました。しかし、どうしても学校は英語なので、英語が日本語を上回る日は簡単にやってきます。そこで、学校に上がる前にどれだけ日本語をインプットさせるかで英語生活に日本語が入ってこれるかが変わります。
持論ですが、親が共働きで、小さい頃から英語の保育園に通っている子どもと、学校に上がるまで日本語を話す親と一緒にいる時間が長い子どもとでは日本語の発話力が違います。特に、日本語のプレイグループに通ったかはその後に影響してきます。週に1回でも、2回でも、家族以外の日本語に触れることができれば日本語に抵抗を持たなくなります。
親の目標
親が、子どもにどれくらいの日本語レベルを求めるかで日本語の学び方は変わってきます。
会話も、読み書きも、さらに、日本で受験ができるくらいのレベルを求めるのなら、家の中で日本語を使うだけでは達成できません。駐在などで、オーストラリアの滞在期限が決まっていて、いずれ日本で暮らさなければならない人はこのレベルでしょう。しかし、明確な予定がなければ、目標値は人によります。例えば
- 小学校6年生の漢字までは覚えて欲しい
- 書けなくても日本語を読めるようになって欲しい
- 日本語の会話だけはできるようになって欲しい
など、細かく設定もすることができます。
しかし目標はあくまでも親の希望です。例え目標を設定しても、臨機応変に対応することを忘れてはいけません。なぜなら「親の目標」であり、子どもに合っていない目標かもしれないからです。小さいうちはどれくらいの日本語レベルになりたいか、子ども自身にはわかりませんし、そもそも好きか嫌いかも判断できません。でも、親の目標でもなければ、どこまでその子の日本語を応援すれば良いのかわからないので、設定はするべきです。ただし、大きくなるにつれて、その子にとって日本語の向き不向きが出てくれば対応してあげることは大事です。無理やり続けさせても日本語を嫌いになってしまうからです。本人がここでいいと言ったら親も決断することが必要ですね。
モチベーション維持
日本語を話したり、読んだり書けるようになるためには、子ども自身の日本語へのモチベーションが必要です。
親がどんなに日本語を覚えなさいといっても、難しいし、嫌なものは続きません。学校に上がってしまうと、学校の友達とは英語で話します。家に帰って日本語を学んだり、土曜校に通っても使う場所がなければやる気も下がっていきます。
そこで助けになるのが、同じ日本人のお友達です。日本人のお友達と交流を持つことで日本語への抵抗も下げられます。日本語へのモチベーションが上がらなくても、日本語に触れる機会を作ることで意識できるようになります。
また、日本にいる家族との関わりもモチベーションになります。おじいちゃん、おばあちゃんは英語が話せないから日本語を使わないと会話ができない、いとこと会話を楽しみたい、メッセージのやり取りをしたい、などは日本語を勉強しようという気持ちになります。
日本に一時帰国をするときは、実家に帰るので、その付近でできたお友達の存在もあって日本語を続けたい気持ちになりました。親がそれらしい理由を言ってモチベーションをあげようとするより効果的ですよね。
まとめ
オーストラリアで日本語を忘れさせないためには、小さい頃から諦めずに日本語の環境を作ってあげることが大事です。
そして、親が子どもにどこまで日本語の力を求めるのかで対策は見えてきます。目標を決めて一緒に進みましょう。ただし、その目標はあくまでもその時のものであり、子どもの状況をみて臨機応変に目標を変えることも必要です。そして親自身も日本語を意識した環境を作ることです。親以外に日本語を話す人は子どもにとってモチベーションになります。日本語に触れる機会を作らないと、成長と共に日本語から距離ができてしまい、使わないと言葉は忘れてしまいます。日本語を学び続けるために、子どもにとってモチベーションが維持できるものを学習の理由づけにすると良いですね。自分の子どもにあったものを探してみてください。