オーストラリアに永住したい!技術独立永住ビザとは?
オーストラリアに旅行したり、ワーキングホリデービザなどで暮らしたりしてみて、いつかは永住したいと思ったことはありませんか。技術独立永住ビザ(SUBCLASS189)は、オーストラリアでの居住や就労が無期限で認められる永住ビザです。
推薦者やスポンサーがなくても、修得したスキルや技術を武器に自力で申請できるので、将来的に移住(Migration)を計画している人に大変人気があります。今回は、そんな技術独立永住ビザ(SUBCLASS189)の条件や申請方法について解説します。
この情報は2023年4月時点の最新情報です。
目次
オーストラリアのビザSUBCLASS189とは
SUBCLASS189は、オーストラリアに永住するための最も一般的な技術独立技術系の永住ビザ(Skilled Independent visa 189)です。スポンサーや推薦者がいなくても自力で申請・取得できます。
短期または長期の就労ビザなどとは違い、無期限に滞在できる永住権です。公的な健康保険(Medicare)への加入も認められるなどメリットも多く、これまで修得したスキルや技術でオーストラリアに移住できるため、申請者に最も人気があります。
日本人の申請も可能で、必要条件を踏まえてEOI(Expression of Interest)のポイントを採点し、65点以上あれば申請資格ができます。
日本在住中で将来的にオーストラリアに移住したい人は、職種リストに沿った仕事で職務経験を積み、スキルアセスメントを取得しておきましょう。
SUBCLASS189の取得の流れは
この章では、技術独立ビザ(SUBCLASS189)の申請から取得までの流れを説明します。
申請条件
オーストラリアのビザ申請は全てオンラインで行われます。申請許可が発行されてから60日以内に本申請を行わないと無効になりますので、提出する関連書類は前もって準備しておきましょう。
ビザ申請には、下記のような条件が必要です。
- EOIのポイントチェックで合格ラインの65点を獲得している
- 年齢が18歳以上45歳未満である
- 高い英語力の証明 (IELTS6.0以上 in each band)
- MLTSSL(Medium and Long-term Strategic Skills List)に掲載された職種で、技術査定(Skill Assessment)を取得している
- 健康に問題がない
- 犯罪歴・起訴歴等がない
- 過去3年以内に豪州にてビザ規定違反を行っていない
申請から取得までの流れ
SUBCLASS189の審査方法は、申請可否伺いであるEOI(Expression of Interest)を移民局に申請して、申請許可(Invitation)を受け取るポイント方式となっています。
移民局は申請者のEOIを確認した後、合格者には申請許可を発行します。許可を受け取ってから60日以内に申請すればビザが下ります。
また、オーストラリアのビザ申請は全てオンラインで行えるのも魅力のひとつ。自分の年齢や英語力などのポイントをチェックし、トータルで65点をマークできるかどうか事前に確認してみましょう。
申請から取得までの流れは下記の通りです。
- Step1.EOIを登録する
- Step2.必要書類を集める
- Step3.ビザの本申請を行う
- Step4.永住ビザのシールの貼付を受ける
Step1.SkillSelectからEOIを登録する
オーストラリアの移民局サイトを開き、EOIを登録します。提出した後にPDFをダウンロードしておいてください。後から必要になります。
Step2.必要書類を集める
登録後に申請許可通知が届いた人のみビザを申請できます。移民局から招待状を待つ間に、提出する関連書類を前もって準備しておきましょう。
Step3.ビザの本申請を行う
申請許可通知が届いてから60日以内にビザの本申請を行います。否認された人は審査ポイントを考慮して再申請を検討してください。
ただし、無犯罪証明書は、移民局の申請受理書をもらってから、警視庁または所轄の県警に発行依頼を行うことになります。移民局には、この発行依頼の「控え」を提出しましょう。
Step4.永住ビザのシールの貼付を受ける
オーストラリア大使館でパスポートにシールを貼ってもらいます。これで技術独立永住ビザの交付は完了となります。
州政府がスポンサーとなる永住権S190
オーストラリアで永住権を取る方法に州政府のスポンサー付き永住ビザS190を紹介します。これは、州ノミネーション技術移住ビザ(Skilled Nominated Subclass 190 Visa)と呼ばれるもので、S189ではポイントが不足する場合のオプションとなる技術移住永住権ビザです。
S189と違いは、州政府がスポンサーとなって5ポイントが加算されることです。EOIは65点以上で申請できるため、最低60ポイントあればOKとなり、ノミネーションの可能性が高くなります。
ただし、申請した州で一定期間居住して就労するなど必要条件があります。申請する州によって規定の期間や条件は変わるため、注意が必要です。州政府の移民局サイトで190 nomination Criteriaの新情報を確認するようにしましょう。
州政府のスポンサー付きビザS190の合格者には、申請後に「招待状」が届きます。これによって、移民局に州政府のノミネーション付き、つまり5点加算にてビザ申請が可能になります。移民局と州政府に提出する書類が重複するので、注意して保管するようにしてください。
また、注意したいのは、移民局にEOI申請した後、州政府への申請が別途必要になる点です。その際は、政府発行リストから職業を選ばなければなりません。
SUBCLASS189取得でできることは?
SUBCLASS189を取得することで、オーストラリアに永久的に居住する上で不可欠な、下記の6つの権利が取得できます。
永住権189で得られる6つのメリット
技術独立ビザは永住権なので、オーストラリア市民と同等な資格や恩恵を受けられます。
- オーストラリアに移住して永住できる
- オーストラリアで労働または勉強できる
- オーストラリアの国民健康保険Medicareに加入できる
- 申請者の家族の経済的スポンサーになれる(下記補足1を参照のこと)
- 5年間、オーストラリアへの出入国が自由になる(下記補足2を参照のこと)
- 将来的に資格が認められるとオーストラリア市民になることも可能
【補足1】家族を同伴できる
申請者の家族の経済的スポンサーになれます。永住権189ビザ申請時には、家族のビザ申請を同時に手続きしてください。
なお、オーストラリアでいう家族とは、入籍済みの配偶者はもちろん、未入籍の事実婚・同性婚の関係者、実子、養子、申請者の両親(扶養者であることの証明が必要)なども含みます。
これら家族に関しては、申請者より安い申請料で取得できます。ビザ発給後に別途申請すると入手が困難になるケースが多発しているため、なるべく同時申請を利用すると良いでしょう。
【補足2】滞在は無期限・出入国含む旅行は5年ごとの更新
海外とオーストラリアを行ったり来たり、もしくは旅行をするためには、5年ごとに更新が必要となります。オーストラリアにいる限りは問題はなく、滞在は無期限ですが、旅行に関してはビザ付与日から5年で失効します。
永住ビザ取得は時間に余裕をもって戦術プランを練ろう!
今回は、オーストラリアの技術独立永住ビザ(SUBCLASS189)について解説しました。
注意したいのは、招待状をもらう前に45歳になってしまうと資格を失効してしまいます。たとえば、25歳から33歳の間に招待状をもらうと30点とポイントが一番高く設定されているので、この間に留学や就職をするのがおすすめです。
このように、オーストラリアに技術移民として移住を計画するなら、多くのビザと同じく年齢制限があることに注意しましょう。オーストラリア移住に向けて技術独立永住ビザの取得を目指している人は、以上のような注意点を踏まえて、早い時期から戦術的プランを練ってください。
出典:Australian Government Department of Home Affairs 技術独立系の永住ビザ(Subclass 189)
Subclass189 関心表明EOI