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オーストラリア移住は今が狙い目!? 移住しやすい職業は

オーストラリア移住は今が狙い目!? 移住しやすい職業は

コロナ禍のロックダウンや国境閉鎖によって、オーストラリアの経済は甚大な被害を受けました。労働市場においては、海外からの移民に大きく依存していた職種はもとより、労働者のスキル不足が喫緊の課題となっています。

そこで今回は、これからオーストラリアに移住しやすい職種についていろんな視点から考察します。人手不足が深刻な職業、スキル移民の積極的な受け入れを奨励している職業、今が狙い目の職種について解説します。

この情報は2023年4月時点の最新情報です。

目次

オーストラリアでは人手不足な職業だとビザが取りやすい?

オーストラリアでは、経済情勢の変化から多くの職業に問題が生じており、健康や教育などを中心に技術者の人手不足が続いています。この章では、人手不足に陥った経緯や就労ビザを申請しやすくなっている職業について解説します。

オーストラリアで急速に失業率が低下した背景

オーストラリア内務省の世代間報告書によると、オーストラリアの累積移民数は、2021年から激減に転じ、2024年までに83万人減という深刻な予測が報告されています。

これは、新型コロナウイルス感染症対策における国境閉鎖によって、移動・研修・教育などあらゆる分野での労働市場の硬直化が進んだことが要因と考えられます。

今後は、職業教育訓練校(VET)修了者数の大幅な減少を受け、迅速に労働力不足を解消するため技術移民の拡充を図る必要があるでしょう。海外移住・州間移住の相互関係をまとめ、スキル不足が生じている職種を補充することも急務となっています。

労働現場で人手不足が深刻な職業

現場の「労働力」として人手不足が顕著なのは、建設業、ドライバー、接客業など、これまで移民が担っていた職業に多く見られます。

また、コロナ禍でテレワークが加速した結果、デジタル人材に対する需要が大幅に増加しています。にもかかわらず、VETの近年の終了者数は期待できるものではありません。

下記に挙げる職種は、今後もオーストラリアで海外からの移民や州間の移動による補填を急ぐ傾向が続くでしょう。

1.看護支援や介護ケアの就業者
現在、この職種は人員不足が深刻です。一部の州では他州からの移住者の増加が必要です。

2.自動車整備工
鉱業が盛んな州を中心に、深刻な労働力不足に直面しており、今後もさらに深刻化が進むでしょう。

3.IT専門職
特にソフトウエアおよびアプリケーションプログラマーは人材不足が深刻な職種です。オーストラリア全域にわたり今後もスキル移民への依存度が拡大するでしょう。

4.土木技術者や土木従事者
政府の投資プロジェクトの長期化によって今後も継続的な需要が見込まれます。NSWなどさらなるインフラ整備の進む州では、移民労働力への依存度が高まるでしょう。

5.トラック運転手
この職種では就労ビザの取得ができないため、海外からのスキル移民への依存度は低いのですが、今後も国レベルの労働者不足を解消するために州間の移住の増加が求められています。

6.シェフ・料理人
コロナ禍のロックダウンで、飲食業界は甚大な被害を受けました。移民労働者の多くに帰国が奨励された結果、労働力不足は深刻で、元の水準に回復するには数年を要するでしょう。

人手不足で永住権の申請ポイントが下がった職業

2022年10月に、Sydney Morning Heraldはじめ複数のメディアで「Visa changes lower the bar for migrants to fill in-demand jobs」という記事が報道されました。

オーストラリアでは、教師、介護看護師、一般開業医、保育士に関しては、英語力が低く、経験や資格が少ない者でも就労ビザを申請できるようになりました。

政府は不足した職業を移民で賄いたいと考えているため、上記のような人手不足の職業はこれから移住の狙い目と言えるかもしれません。

スキル優先リストから選ぶ移住しやすい職業

オーストラリアに移住するため、ビザを申請する条件には「Skilled Occupation List」に自分の職業が含まれている必要があります。職業リストには、MLTSSL、STSOL、ROLの3つがあり、どれを選択するかでビザの種類や申請方法は変わってきます。

永住権を意識してビザ申請するなら、MLTSSLリストの職業を中心に選びましょう。短期リストSTSOLにある職業は頻繁に更新されるため、移住する段階になってビザを申請する時点でリストから外れているリスクがあるためです。もちろんMLTSSLも更新されますが、長期的に不足している職業であるので安心です。

ROLは、地方で特に不足している職業リストですが、永住権を受けるには、地方政府からスポンサーを受けて一定期間就労するなど条件があります。州によって欠員が多い職業もあるので、前もって住みたい場所で優先職業リストから選択するのも効果的かもしれません。

オーストラリアで人手不足な職業は

オーストラリアで人手不足な職業は

移民局のスキル優先順位リスト「SkillSelect」によると、オーストラリアで人手不足となっている職業は次のようなものが挙げられます。

1位 Registered Nurses(登録看護師、正看護師)
2位 Software and Applications Programmers(ソフトウェアおよびアプリケーションのプログラマー)
3位 Aged and Disabled Carers(高齢者および身体障害者の介護者)
4位 Construction Managers(建設管理者)
5位 Child Carers(保育士)
6位 Motor Mechanics(自動車整備士)
7位 Retail Managers(小売店マネージャー)
8位 Chefs(シェフ)

このような順に人手不足が深刻になっています。

「健康」「教育」は常に需要が高い職業

移民局の「SkillSelect」によると、2022年に実際に永住権(Subclass189,Subclass491) につながる招待状を5通以上受け取った職業は次の通りです。

救急医療専門医、一般開業医、診療放射線技師、メディカルプラクティショナー、助産師、義肢装具士、小児科医、理学療法士、心理学者、正看護師、ソーシャルワーカー、獣医師。続いて、技師や学者、高いスキルを持った技術者となっています。

正看護師は常に最も需要が高い職業の一つで、看護職には、正看護師(Registered Nurse)の他に、准看護師、助産師、保健師など多くの種類があります。この調査でも11種類の看護職がノミネートされており、専門性の高い職種から優先的に招待されたことがわかっています。

オーストラリアの学校に通わなくても日本の資格だけで通用する職業はある?

オーストラリアの学校に通わなくても日本の資格だけで通用する職業はある?

オーストラリアで働くには、Bachelorなどの学位、またはCertificate(Ⅰ~III)などの資格が必要です。そのため、資格や専門性を現地の大学や専門学校で学んでから就職するケースが一般的でした。

ただし、留学には学費など多くのコストがかかるというデメリットがあり、英語での専門性と現地での仕事経験が習得できるというメリットもあります。

一方、日本ですでに学位や資格を持って働いている人であれば、移住は夢ではありません。今は職歴が少なくても就労ビザが下りやすいため、2年後に技術独立系ビザの申請をして永住権を手にしてください。

スキル重視で就労ビザの優先順位が決まる職業

ある特定の分野では、職業リストよりスキルで就労ビザの優先順位が決まるものも多くあります。

オーストラリア内務省は、オーストラリア全土で見られる重大な労働力不足を反映していないという理由から、優先移民技能職業リスト (Priority Migration Skilled Occupation List) を使用して技能ビザ申請のランク付けすることを中止しました。

このように熟練したビザ申請の優先順位を変更した結果、教師と医療従事者のビザが下りる時間は、現在数日以内に短縮されました。たとえば、看護師や学校の先生のように3日でビザが取得できるものもあります。

今現在、オーストラリアでは人手不足の職種から優先的に就労ビザを発行しています。スキル重視で就労ビザの優先順位が決まる職業は、ソフトウエアおよびアプリケーションプログラマー、土木工学専門職、ヘルスケア、学校の先生や教育者、シェフや料理人などの仕事です。

人手不足な職業を考慮しMLTSSLリストから選んでビザ申請しよう!

今回は、オーストラリアに移住しやすい職業について多角的に考察しました。今まで労働力の多くを移民で賄ってきたオーストラリアですが、今後も自国で不足している職種の技術移民に優先的に永住権を委ね、迅速に経済復興したいと考えています。

これからオーストラリアへの移住を考えている人は、Migrationの優先職業リスト(SkillSelect)を要チェックの上、MLTSSLリストに載っている職業でビザを申請してください。これら重複する職業に共通しているのは、今現在オーストラリアで「人手不足=需要が高い」職業であるという点です。

ぜひ安定して暮らせる職種を選び、そのための資格や学位を取得し職歴を作るといった戦略的な移住プランを練って、オーストラリアへの移住を実現しましょう。

出典:オーストラリア政府移民局 SkillSelect
https://immi.homeaffairs.gov.au/

オーストラリア政府の世代間報告書
https://treasury.gov.au/

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