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家族でシンガポール移住するなら知っておきたい教育制度

家族でシンガポール移住するなら知っておきたい教育制度

子どもがいる家庭でシンガポール移住をするのなら、教育制度がどうなっているのかは気になるでしょう。

シンガポールは国際的な学力調査でも高い成績を収める教育レベルの高い国です。

しかし、日本とは異なる部分が多く、戸惑うかもしれません。

ここでは、シンガポールの教育制度について解説していきますので、子どもに良い教育を受けさせるための参考にしてください。

目次

シンガポールのPrimary School

家族でシンガポール移住を考えているのなら教育制度は理解しておきたいです。

シンガポールは元々イギリスの植民地であったこともあり、教育制度はイギリスの制度が元になっています。

シンガポールで小学校に当たるのがPrimary Schoolで、6歳から6年間通います。

主要な授業は英語で行われるのが特徴です。

Primary Schoolは義務教育で学費は無料ですが、通わせないと罰則が科せられてしまいます。

もし、ホームスクーリングを希望するのなら教育省から許可を得ることが必要です。

Primary Schoolでは6年生の時にPSLEと呼ばれる試験を受けます。

PSLEは卒業試験であると同時に、進学する学校を決めるためのものです。

日本では公立中学校への進学に試験はいりませんが、シンガポールではPSLEの結果に応じて進路が決定します。

中学校に当たるSecondary Schoolの仕組み

シンガポールの中学校に当たるのがSecondary Schoolです。

Secondary SchoolにはExpress、Normal(Academic)、Normal(Technical)3つのコースが存在し、PSLEの結果によって振り分けられます。

成績上位者はExpressコースに通うことになり、例年約6割の子どもがExpressコースに進学します。通う年数はコースによって異なり、4年から5年です。

Expressでは4年間通い、GCE O Levelと呼ばれる試験を受けます。

結果が良ければJunior Collegeheへと進学します。Normal(Academic)では4年間通った後にGCE N(A) Level試験を受けます。

結果が良ければ5年生に進み、Expressと同じようにGCE O Levelを受けて進学します。

5年生に進まない場合の進路はPolytechnicです。

Polytechnicは実学を中心に教えており、日本では高等専門学校に当たる教育機関です。

Normal(Technical)は4年間通ってGCE N(T) Levelを受けます。

卒業後はInstitute of Technical Educationと呼ばれる技術や技能を学ぶ教育機関へ進学します。

Junior Collegeheと大学進学

Junior Collegeheは大学進学を希望する生徒が入学する学校です。

2年間通い、卒業時に受けるGCE A Level試験に向けて徹底的に勉強することになります。

GCE A Levelは、大学に入学できる学部を決定する試験です。

日本では大学によって入る難易度は異なりますが、シンガポールでは学部によって難易度が異なります。

中でも医学部や法学部、歯科学部は、優秀な人しか入れない最難関とされています。

制度を理解して子どもに良い教育環境を与えよう

シンガポールの教育制度の特徴は、Primary Schoolの段階から卒業時に進路を決定する試験があることです。

早くから進路が分岐していくので、大学進学を考えているのなら早期教育が重要です。

しかし、この制度は反対意見も多く制度の見直しが進められている一面もあります。

複雑なシステムですが、しっかり理解して子どもに良い教育を受けさせるようにしましょう。

この記事を書いた人

まり香

まり香(20代・女性)

2006年から2010年までの4年間学生としてシンガポールに留学。
その後海外出張で短期滞在を2度ほど経験。
現在はフリーランスのWEBライター。

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