先を見越して準備。スリランカでの仕事探し
どこでもアピール
チャンスの種をまくために、役立ったのが名刺です。
スリランカ人は、人と人を繋ぐのが好きな人が多いように思います。私が紅茶好きだと知ると、紅茶のお店に勤めている知人を紹介する、という具合です。
これは、コネ社会で少しでも人脈を増やしたい私にとっては、ラッキーなことでした。
そして、紅茶のお店で店員の方と話していると、私が外国人であることから、スリランカに来た目的を聞かれ、「スリランカで紅茶の仕事をしたい」という話の流れになることも多かったです。
また、就職活動に協力くださったお二人が、紅茶業界の知り合いと会う際に、私を紹介してくださることもありました。
このような時に、すぐに名刺交換をできるよう、名刺を持ち歩いていました。
ただ、初対面で少し話しただけの人に渡すものなので、警戒心も忘れてはなりません。
名刺には、支障のない範囲で、必要最低限の情報のみを載せていました。(私の場合は、名前、肩書、メールアドレス、ブログアドレスのみ。)
自分のことを知ってもらう、というだけでなく、知らせたくない情報(電話番号など)を聞かれたとしても、名刺を渡せば切り抜けられる、という意味でも名刺は有効でした。
このようにして、人と話す時には、「スリランカで紅茶の仕事をしたい」と伝え、私のことを知ってもらえるようにアピールしていました。
本音では、身の程知らずのことをしている、という気持ちがなくもなく、同じことを日本でできるかと聞かれれば、難しいというのが正直なところです。
ただ、「旅の恥はかき捨て」ではありませんが、思い切ってスリランカまで来たのを無駄にはしたくない、という気持ちが、このような行動に繋がりました。
急に話が動くスリランカ
このようにしてスリランカで過ごすうちに、スリランカのある特徴に気づきました。
それは、一旦話が動き出すと、一気に話が進むということ。
1日どころか半日もあれば、想像の域を超えて物事が大きく変わることが、おおいにあり得ます。
なので、いつ急に面接の話が出るかもわかりません。
日本だと、今日の今日に面接、ということは滅多にありませんが、スリランカでは十分に考えられるのです。
そこで、突然面接の話が出ても対応できるように、履歴書の下準備をしておきました。アピールポイントも、応募職種に合わせられるよう、複数用意しておきました。
また、面接でのやり取りを想定して、受け答えのシミュレーションも念入りにしていました。
私の場合、紅茶の仕事のキャリアが長くもなく、直近の仕事も紅茶に関連しない仕事でしたので、自分の経験を総ざらいして、スリランカでの紅茶の仕事に繋げて、貢献できる点を見つけ出し、どのようにアピールするかを考えました。
もちろん答えを用意するだけでなく、英語で答えるための準備にも時間をかけました。
あと、身だしなみにも気を付けていました。特に平日は、いつ、どんな方と会うことになっても失礼のないよう、スーツとまではいかなくとも、きちんと見える格好を心がけていました。
貴重なチャンスを、自分の準備不足で不意にしてしまうことだけは、絶対に避けたかったのです。
万が一、面接が不合格だった場合でも心残りがないよう、細かいことでも気になることは1つ残らず準備を整えておきました。